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積水ハウス 63億詐欺事件の不思議②

前回の続きです。

おそらく、地位継承の契約内容の中に
「支払金については原売買契約(登記名義人と契約者との契約)に基づく」
という文言が含まれていたはずです。

その支払金とは手付金15億円、後、何かしらの履行確認が取れ次第48億円の中間金の支払いですね。これで土地決済前に63億円をなりすました登記名義人に積水ハウスが支払ったということです。48億円もの中間金を担保できるような取引事象が決済前に行われたという解釈もできますが、普通に考えると取引価格の9割もの金額を所有権移転日以前に支払うことなんて異常です。

これを積水ハウスの役員が稟議通して決裁下したというんですか?(笑)
そこいらの地場でやってる不動産業の社長でもオッケー出しませんよ。おかしいです。おかし過ぎます(笑)
積水ハウス内部でこの決裁をしないと都合の悪くなる人でもいたんじゃないかと疑うのが普通です。

間の契約者であるIKUTAホールディングスも何だか胡散臭いですよね。。。実態のないペーパーカンパニーの可能性も高いです。積水ハウスがこの決済能力のない会社を調査しない訳はないですし、通常ならそんな会社と取引するはずが無いです。

疑いだすとキリがないですが、この会社のビルにたまたま?ほんとにたまたーーま、元衆議院である小林興起の事務所登記があるとのこと。もうね。。。全員悪人に思えてきますよ(笑)
こういった詐欺事件は以前からありましたし、本当に無断で転売されて財産を奪われた方だって存在します。
今後も、こういった事件は後を絶たないでしょう。

この事件で思ったのは、誰が悪いだの誰が犯人だのはさておき、なんといっても「日本のセキュリティの甘さと本人確認のアナログ加減」に尽きると思います。

詐欺を仕掛けた人間たちは当然悪いですよ。でもそっちばかりに目が行きがちですが、僕は法務局と司法書士がもっとセキュリティーを意識しておれば、地面師詐欺は撲滅できるのにあまりにもそこがアナログすぎだと思います。

今や、金融でもコンピュータでも指紋認証とか顔認証、ICチップなど本人確認セキュリティーが向上している中で、紙切れ一枚の印鑑証明の実印の印影照合とパスポートだけでオールオッケーとしてしまうってどうかしてますよね。あんなもん何ぼでも偽造できるじゃないですか!?印影を照合と顔写真の一致って。。。どんだけ人の目を信用してるんだという話です。マイナンバーも進んでる事ですし、印鑑証明やパスポートにもICナンバーを埋め込んだりとマイナンバーと紐付けして、あらゆる角度から間違いのない本人一致を行う事は絶対に可能だと思います。

まだ、そこまで至っていないなら、今回のような有名物件で高額取引なら本人確認としてプラスアルファ―で探偵でも雇って、第三者機関としてセカンドオピニオン的な本人確認も同時に行っていかないとダメですし、司法書士も何をやってんだか。。。

ただ、全員が片目つぶって、今の日本のアナログなシステムに乗っかって「善意の第三者面」しているとすれば世にも奇妙な物語ですよ。

最後にもう一つ突っ込ませてください。

法務局さん。一度、売買予約の仮登記受け付けているんでしょ?相続人が相続登記を行おうとした段階で「仮登記に嫌疑有り」って。。。書類不備があるのに仮登記を受け付けたってことですよね?
これってあまり言われないですが重大な過失です。まさか法務局までグルだとは思わないですが、国民の資産や権利を守る組織としてもっともっと自覚をもって実務向上に努めて欲しいものです。

不動産業界の人間として、今回の事件はうやむやにぜず、きっちりと真相解明してほしいですし、これを機に日本はもっと不動産売買に対してセキュリティー強化されることを期待します。

ただ、今回の事件は真相解明されないまま収束するでしょうね。
真相解明されると都合の悪い役者が多すぎます。。。

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