こんなに金利が安いのにもかかわらず・・・
日本は2012年から続く自民党安倍内閣に結果が求められる時期となりました。
中でも日銀と連携した金融緩和政策は大きな柱の一つで、量的なお金の流通を増やし金利を下げ、市場にお金が出回るようにしたのです。しかし、これは熊本大震災で安倍総理がお店に食品を70万食届けるよう指示を出したように、大変見当違いなものだと僕は思います。お金がある、商品を買える人は良いですが家もお金も失い買えない人はどうするんですか?
お金についても同様です。お金の量を市場に増やすというのはあくまで銀行にお金を大量に安く貸すという意味で、市民に直接配るのではありません。当然、銀行は国からタダ同然で調達したお金を市民に金利を付けて貸すわけです。勿論、市場に出回る金利は安くなるし、回りまわって市民の負担は少なくなるでしょう。しかし、誰にでも貸すわけではありません。当然、個人の信用度に即した形でしか銀行は融資しませんよね。
そもそも借りれない人はどうするんですか?
地震の対応もお金の対応も感覚が一般世間とずれてるんですよ。双方、有事の中での対応です。平時の対応じゃないんです。それを緊急の人を救わず、「普通の人」を対象にした政策でどうするんでしょうか。。。まあ、無理やりの感がある物価上昇政策で表向き、不動産の価値が上がり、物価も上昇傾向にあります。
しかし、実需の面ではどうでしょうか?
関東はわからないですが、関西圏、少なくとも僕がお商売をしている阪神間については、国の謳い様と実需は到底かけ離れているように思えます。
不動産取引量も住宅については全く増えているとは思えません。
現在、空前の住宅ローン低金利時代です。銀行の変動金利型住宅ローンはネット銀行で年利0.497%というとんでもない商品が出ております。1000万円借りて年間の金利が5万円弱ですよ?お商売やっている人から見ればタダみたいな金利です。フラット35の35年間固定金利で1.08%です。皆さん低金利時代に慣れてしまってるからかわかりませんがこれはとんでもない低金利です。阪神大震災の住宅金融公庫の住宅ローンの特別措置でさえ1.1%なんです。
これからの景気変動を考えても、今住宅ローンを組んで借入するのは絶対お得です。
さらに、減税措置で住宅ローン控除があり、住宅購入後向こう10年間は住宅ローンの年末残高の1%が所得税から控除されます。(最高40万円)簡単に言うと一般的なサラリーマンであれば年末調整でそのお金が返ってくるのです。低金利の上に、住宅ローンを借りたら、その払った金利以上のお金が返ってくるんですよ。お金を借りたら金利を払うどころか、逆にお金をくれるんです。
この状況で普通ならこの時期不動産欲しい人はマイホーム購入しますよね?
それでも、不動産流通の取引量は増えない。いわゆる「普通の人」でも借りれるのに借りないんですよ?異常現象だと思います。それほどまで日本人の心は萎縮し、リスクオフのマインドが抜けきれないんでしょうか?はたまた、そもそも日本人がマイホーム購入に魅力を感じてないんでしょうか?
政府はただ単純にお金の流通量を増やすのではなく、そういうマインドの部分の対策が求められています。円の流通量を増やし円安誘導しているのに円高。。。株価上昇を掲げながら、アメリカに牽制されて乱高下。。。不動産業を営んでいる私にとっては、もっと景気よく取引が増える事を期待していますが、どうもそうは順調にいかないようですね。
世界情勢も不安定な中ではありあますが、今一度、日本に奮起してもらいたいものです。
オリンピック景気なんて、ホントにくるのかなーー。。。(泣)