今回の地盤データ改ざん事件~どこに終着点をおくつもりなのか?②
地盤調査には標準貫入試験、スウェーデン式サウンディング試験、ベーン試験、PS検層試験などがあります。
細かなことは割愛させて頂きますが、それぞれ得意、不得意があります。だからといって、様々な調査方法を試して一番悪いデータを参考に地盤改良するのではなく、どれか一つの調査で、それを基に地盤改良を行います。
これっておかしくないですか?
最悪の想定をするために調査して改良することが、家のためには最も良いに決まってるのに、「検査のための調査」になっているのです。検査に引っかからないためのデータを検査員に見せ、検査員はそれをマニュアル通りにチェックしOK・・・こんなんではあきませんわ。見せかけだけの地盤改良しか出来ません。
そもそも今建っている住宅の地盤改良なんて意味がないと僕は勝手に思ってるんですけどね。データの転用についても、クドクドとマスコミは言ってますけど、業界内では慣習的になっている気がします。今更、驚くほどのものでも無いと思います。ただ、ある程度予測を立てて杭工事を行わないと、キリが無いという側面もあるのです。
例えば5m間隔で地盤調査した時に「その調査した直線上の間の地盤は多分こうだろう」と予測を立てます。それが、3mになった所でそこにも間は存在します。きっちりとやれと言うなら、建物を建てる地盤丸ごと支持層まで取り替えないといけません。そんなことは予算的にも現実離れしているので、こういう方法をとるのです。これは悪いということでは無いのです。
マスコミが捻じ曲げて報道している側面もあるということだけはご理解ください。ニュースでは○日○成が袋叩きにされていますが、いじめ以外の何者でもありません。
今回の問題については誰が悪いとかではなく、第三者チェック機関、施工業者等、安全に対する仕事のシステム構築が根本的に間違っているのです。
個人バッシングをしても見当違いですし、一つの会社を一方的に攻めるのも筋違い・・・
- プラモデルを作るのでは無いのです。
- ゼネコンは人が住む家を作るのです。
- 検査機関は人の命を保証できるかをチェックするのです。
ここの意識改革を関わっている人間及び企業が高めないと、今回の建築の問題だけでなく色々な所でしわ寄せが来ますよ。
本来、メディアはこの事についてスポットを当てて報道しなければなりません。
でも現実の報道はかけ離れています。本気でこの問題を解決しようとしているのならば、今回みたいな報道の誘導は行わないでしょう。おそらく利権者が大義名分固めに放った花火だと思うのです。これからまだ、マンション所有者への保障の問題は続くと思いますが、これが落ち着き始めると建築基準法の法改正に動くと予想してます。まあ、簡単に言えば「もっと金のかかる施工方法にしなさい」というお達しが出るということです。
- 施工業者が儲かる。
↓ - 建築価格が跳ね上がる。
↓ - 不動産価格が上がる。
↓ - 物価上昇。
↓ - インフレ達成。
この構図を見ていると誰が得するのか見えてきますよね。
物価上昇なんて実需があっての話。こんな社会主義のインサイダーみたいな事に何の意味もないです。最近、このようなマッチポンプのインフレ誘導があらゆるところで目に余るくらい行われているような気がします。僕が大好きなさんまの急激な値上がりも政府の誘導なんではないかと疑心暗鬼になるくらい腹が立っている今日この頃です(笑)
また気づいたことがあればこの問題について書こうと思います。
今日はこの辺で。