売却値段を決めるのは所詮。。。
今日は所有不動産を売却しようとしている方にとって少々辛口な記事になります(笑)
このような切り口もあるという事をご参考程度にご覧下さい。
皆さんは所有不動産を売却するとき、自ら直接、買主を探すことなんてせずに不動産仲介会社に売却の依頼をしますよね?
この時の手順は・・・
- 仲介会社に売却相談
↓ - 査定訪問
↓ - 査定書作成(仲介会社)
↓ - 売主の希望売却値段を聞き、査定額との差をすり合わせの上、売却活動開始。
となります。
いつも、不動産仲介会社が苦労するのが④の「希望値段と査定額の差」です。
勿論、売主は少しでも高く売却したい!査定額を上げてもらいたい!と思いますし、仲介業者は査定額に近い金額で売り出さないと、売れないですしチラシや媒体の費用倒れとなります。
この攻防はかなりの高い確率で発生します。
最終はもちろん売主が値段を決定して、売り出すのですが、あまりにもかけ離れていると依頼を断るケースもあります。
なぜそのようになってしまうのか?
売主は高く売りたいがために、所有不動産の価値を自分なりの付加価値を付け、自分なりの根拠付けをして、値段をより高く設定してきます。
まあ、誤解を恐れずに言うと「勝手」ですよね(笑)。
『土地の相場は納得したけれど、当時この土地にこの家を建築したときは三千万かかったんやぞ!今の安かろう悪かろうの建売住宅とは使ってる物が違う。メンテナンスもきちんとしてるので、築30年やけど、今まだ八百万の価値があると思う!』
これは売主が勝手に判断した勝手な価値であって、何の根拠もございません。
建物は築年数によって経年劣化の指数がおおよそ決まっており、築30年であれば築年数なりの価値ですし、新築当時いくらかかったというのも、当時とお金の価値も時代も違うので参考にならないです。
買主の立場に立った場合どうでしょう。
『土地は気に入った。元々注文住宅を建てようと思って不動産探しを始めたけれど、その土地には築30年の家が建っている。今建っている建物を解体して新しい家を建てよう!』
この買主にとっては建物は0円どころか、ただのゴミですよね。しかも建物は昔で言うしっかりした家が建っているので解体するのに300万円もかかる。なんなら、建物を解体してから引渡しして欲しい。というのが本音ではないでしょうか。
こうなった場合、売主の+800万円の価値と買主の-300万円の負担の差額は1100万円!!
とても、埋まりそうな差額ではないでしょう。
こうやって話が纏まらないケースは多いのです。
後は売主がどこまで売りたいか、買主がどこまで買いたいかで値段が決まるでしょう。
以前、僕が昔書いた「賃貸物件と売買物件について僕が思うこと②」のように最終の価値は買う人が納得すればいいのです。
このように、人それぞれで物件の価値や見方は変わってくるということを踏まえた上で、物件売却を客観的に且つ効率的に行って頂ければと思います。
査定をした営業担当者を100%信用しろとはいいませんが、査定書(特に大手仲介業者)にはある程度の客観的な根拠付があり、取引実績も多いですので、価格を決定する重要な参考資料として頂きたいです。昨今、インターネットで様々な情報を色々な人が共有できる世の中では、相場より極端に高い物件がたまたま売れるという奇跡はまず起こりません。
不動産購入を検討している方全員が、不動産の相場を知っていると思って売却に臨んで欲しいです。